あなたは普段、仕事の合間にどのような休憩を取っていますか?
スマートフォンをチェックしたり、デスクでコーヒーを飲んだり、同僚とおしゃべりしたりするのが一般的でしょうか。
最近の研究によると、短時間の休憩中に簡単なマインドフルネス瞑想を取り入れることで、気分や集中力を改善できる可能性があることがわかっています。
ドイツのアイヒシュッテルト・インゴルシュタットカトリック大学のエリザベス・リードル博士の研究では、看護師を対象に、短時間の瞑想が日常の業務の中でどのように役立つかを調査しました。
出典
- Riedl EM, Perzl J, Wimmer K, Surzykiewicz J, Thomas J. Short Mindfulness Meditations During Breaks and After Work in Everyday Nursing Care: A Simple Strategy for Promoting Daily Recovery, Mood, and Attention? Workplace Health & Safety. 2024;0(0). doi:10.1177/21650799241262814
実験:高ストレスな職場において瞑想を取り入れた休憩は効果的か
この研究では、看護師の休憩中に、短時間の音声ガイド付きマインドフルネス瞑想を行うことで、休憩後の状態がどのように改善されるかを調査しました。
実験は高齢者介護施設の看護師38人を対象に行い、瞑想を行った日と行わなかった日を比較する方法で、その効果を検証しました。
実験の結果、短時間のマインドフルネス瞑想を休憩中に取り入れた場合、看護師の休憩からのリカバリーが向上し、リラックス感や活力が増すことが明らかになりました。
研究に携わったエリザベス・リードル博士は、「看護師のような高ストレスの職場環境では、短時間でも効果的なリカバリー手法が求められています。今回の研究は、そのニーズに応える一つの方法として、短時間のマインドフルネス瞑想が有効であることを示しました」と述べています。
適切な休憩はリカバリー効果を高める
多くの職場では、休憩はただの休息時間と見なされがちですが、ウェルビーイングの観点では、休憩の取り方や退勤時の切り替え方は重要な研究テーマとなっています。
今回の研究は、短時間のマインドフルネス瞑想が日常の業務の中で役立つ可能性を紹介しました。普段はあまり休憩時間の過ごし方に意識を払うことはないかもしれませんが、たまには少しだけ意識を向けて過ごしてみると、より効果的なリカバリーができるかもしれません。