変化の激しい市場に対応するため、経営者は頻繁に舵を切ります。
しかし従業員は従来の規律・価値観の中にいるため、経営者と従業員とが目指す方向にギャップが生じてしまうことがよくあります。
例えば経営者がグローバル化に力を入れると宣言したとき、国内で良い取引先を開拓してきたと自負する営業担当者ほど反発してしまうことが想像できるでしょう。
経営方針を適切に推進するには、従業員の一人ひとりが、“私たちが作り出す未来像(目標・価値観・使命)”を共有し、前向きに自分ごととして実行することが必要です。
従業員と会社の絆。組織(会社)と個人(従業員)が一体となって、双方の成長に貢献しあう関係を「エンゲージメント」と呼び、企業にとって従業員のエンゲージメントを高めることは非常に重要です。
従業員の目標が経営方針にアラインしていない状況では、個々のモチベーションがいくら高くても組織として成果が上がりにくくなってしまいます。
また、以下のような問題が生じやすくなります。
- 仕事にやりがいを感じない
- 経営者のメッセージが机上の空論と捉えられ、実行されない
- 同僚を仲間ではなく敵と感じる
- 困難な課題には挑戦しない
このような問題を改善するためには、経営者のビジョンと従業員一人ひとりの「働きがい」のすり合わせを、粘り強く行うことが必要です。
国内営業で培ったノウハウを海外に活かせるかもしれませんし、海外と国内の取引先をつなげることで新たなビジネスを生み出せるかもしれません。
組織全体の目標を自分の仕事と関連付けるとどのような工夫ができるだろうか?と想像して毎日の仕事をみると、次第に組織のビジョンと自分のビジョンの共通点が見つかるでしょう。