日立ハピネスプラネット

企業経営に、ハピネス・マネジメントを。

日立ハピネスプラネット

日立製作所で、IoTやDXにより、顧客との価値協創を担うデジタルシステム&サービス(DSS)

従来は部門やグループ会社の壁を越えた新入社員同士間での刺激やつながり構築を目的に、
集合研修を行われていましたが、コロナ禍によりオンライン研修に切り替わった2020年、21年は
新入社員同士のコミュニケーションの機会が制限され、その不足が大きな課題に。

こうしたなか、2022年の新入社員研修では、約600人を対象にHappiness Planetを導入、
コミュニケーションの活性化と研修の教育効果向上を図られました。

今回はHappiness Planetを採用した背景やその効果について、新入社員や経験者採用で入社した人財の育成を担当する
デジタルシステム&サービス人事総務本部 古田祐一氏に、お話をお伺いしましたので、インタビュー内容をご紹介します。

 

課題
・コロナ禍による研修活動のオンライン化によって新入社員の「同期意識」が不足していた
・学習難度が高い IT 研修に対するモチベーションの低下が見られた

 

効果
・アプリを利用することで多くの同期を知ることができ、リアルでのコミュニケーションが円滑になった
・「同期意識」を醸成し励まし競い合うことで、教育効果の向上を実現

 

「入社した感じがしない」「同期を知らない」

 

―今回、2022年の新入社員研修においてHappiness Planetを導入するに至った背景や問題意識を教えてください。

コロナ禍において様々な活動に変化が起こったと思います。それは私たちHRが担当する新入社員の研修も例外ではなく、2020,2021年はこれまでの研修のやり方を大きく変化せざるを得ませんでした。
まず、2020年は新入社員の方は研修期間中、一度も出社をすることはありませんでした。また、リモートワークの環境も十分でないところもあり、カメラオフの状態で会話することが多く、相手の表情 もわからないという状況でした。その状況を見直し、2021年は研修期間の最初の3日間を出社日にして改善を図りました。しかし、2020 年、2021年入社の現在1,2年目の社員に話を聞くと「入社した感じがしなかった」や「今でもあまり同期を知らない」という声が少なからずありました。

 

そうした背景があり、私たちHRも「今後もオンライン・オフラインを組み合わせた研修を模索していかなければならない」と考えていましたので、第一にコミュニケーション活性化、そしてその結果として「研修の教育効果の向上」を目的にHappiness Planet導入を決定したという流れです。

 

「アプリが、人間関係のきっかけ」は特別なことではない

 

―今回、新入社員600名弱の方にHappiness Planetを利用していただくという、かなり大規模な人数での利用かと思いますが、HRとして利用促進等に工夫された点はありますか?

今回の導入した対象の新入社員は、デジタルシステム&サービス(DSS)という情報系の事業部やグループ会社の新入社員の方たちです。導入にあたって、事前にHappiness Planetの社員の方に説明会を開いていただき、私たちHRも新入社員の方に案内しました。それ以上の利用促進に向けての活動は特段なくても、みなさんスムーズに利用していたかなという印象です。

 

その理由には新入社員のような新しい世代のコミュニケーションの特徴もあると思っています。
日常生活でもSNS等でつながった友人とリアルで会って関係を深めるというのが特別なことではないんだと思います。だから、Happiness Planetというアプリでも自分の情報や悩み、考えていることを発信することに対して、私たちが思っている以上に抵抗がないのかなと思いました。その感覚はHappiness Planetの利用を活性化していくうえで大きな追い風になりましたね。

 

―なるほど。コミュニケーションのあり方も多様化しているのかもしれませんね。実際、Happiness Planetの利用が始まりコミュニケーションが活性化したという実感はありましたか?

はい。Happiness Planetの利用と並行して、週に1度、クラス単位で出社する「ローテーション出社」を実施しました。その際に、Happiness Planetの延長として人間関係を構築できたのは大きかったと思います。
本来であればリアルで初めて会うときに自己紹介から始めて、関係を深めるのにも時間が必要なのかなとも思いますが、Happiness Planetによって既に「つながり」ができていたので、「初めて会った気がしない」という感覚にできたことは大きな効果だったと思います。なので、私たちが問題意識を持っていた「顔を知らない」、「友人がいない」という状態はある程度解消できたのなと思っています。

 

励まし、競い合うことで教育効果もアップ

 

―「コミュニケーション活性化」と同時に「教育効果の向上」ということも目的に掲げていましたが、この点についてはいかがでしょうか?

 

この点もかなり効果があったと感じています。「Happiness Planet内の『宣言』によって自分を律することにつながった」や「同期からの『応援』によってモチベーションが向上した」という声を新入社員からもらいました。実際、研修期間のテストでは、アプリを利用した新入社員は利用しなかった新入社員と比較してスコアが高くなる傾向がありました。

―教育効果にも差があったのですね。その理由はどのように考えていますか?

やはり、ある種の「見られている感」は大きいと思いますね。自分の「宣言」を同期が見ていることで宣言のことをいつもより意識したり、同期に応援されることで励まされたりしていると思います。
長い時間軸でみても同期ってそういう存在かなと思っていて、同期がいることで励まされたり、逆にライバル心を持って競い合ったりすることが会社生活において何度もあると思います。そのような「同期の連帯意識、つながり」をアプリを利用することで研修期間に醸成できたのは非常に良いことでした。

 

今後のカギはHappiness Planetとの組み合わせ

 

―ここまでHappiness Planetの良い面を聞いてきましたが、利用してみてわかった課題はありますか?

強いていうなら、Happiness Planetも向き不向きがあるということです。当たり前ですが、アプリ上で情報を発信する、あるいはコミュニケーションを取ることが好きな人もいればそうでない人もいます。その結果、利用率の高い人と低い人の二極化は少しあったかなと思います。

それらを考えるとHappiness Planet導入のタイミングもリアルでの交流が可能な2022年で良かったなと思っています。2020年のようにリアルな場がない状態だと、より二極化が進んでいたかもしれないと個人的には思います。ですので、今後はHappiness PlanetのようなITツール利用を前提とした研修設計が必要になると思っています。

―ITツール利用を前提とした研修設計とは、具体的にどうようなものでしょうか?

私は人間関係を構築していくためには①つながり(ネットワーク)をつくる②つながり(ネットワーク)を太くする、というステップがあると考えています。

今回、Happiness Planetを利用して①ネットワークをつくることがアプリ・オンライン上で可能だと分かったのはHRとしても新たな発見でした。一方で、②ネットワークを太くするためには別の何かが必要ということも感じています。それはリアルでの交流かもしれませんし、また別のITツールなのかもしれません。いずれにしても、コミュニケーション手段が多様になったからこそ、深い関係性を築くために様々な手段を組み合わせながら研修を考えていきたいと思います。

 

―本日は貴重なお話ありがとうございました。

 

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